2019年6月20日木曜日

気づきから学びへ

今井明夫さんからのアドバイス

梅雨の時期は腹を壊しやすいので、
獣医の先生と連絡を取りながよく観察してください。
ヤギの世話をするときに
手を拭いたテッシュなどをヤギ小屋に落としてかないように
気を付けてください。
テッシュは紙ではなく化学繊維ですから
腹の中で溶けることはありません。
(トイレに流すこともできません。)


普段あまり気にしていないことの中に、重大なことが
潜んでいるかもしれませんね。
サステイナブル(持続可能)な社会実現のための学びも、
ここが出発点になるかも?!

ヤギの博士より「ヤギのいる学校」の先生へ

「ヤギの学校」は、
子供たちと先生方と保護者が毎日の世話を通して観察すること、
体験して一緒に学ぶこと、
体感したことを仲間と共有して感動を得ることが大切です。
子供たちにあれもこれも先生が教え込むことではないと思っています。

先生が負担を感じるとそれは子供たちに伝わります。
子供たちがストレスを抱えると
その感情がヤギに向けられてしまいます。
学校の管理職はヤギという教材でどんな教育的成果が得られるか
ちんと計画を立てて授業実践し、
成果をまとめて振り返りをさせることを重視したがる傾向にあります。
自主的な学びを主体とする生活科では
子供たちが生き生きとヤギの飼育活動を楽しんで
ヤギとの心の交流やヤギの成長に一喜一憂することこそ大切です。

今井 明夫

ヤギの入学式と【ヤギの相談室】

今年もヤギ博士今井明夫さんの農園では、3月から4月に生まれた
子ヤギが順番に離乳プログラムを経て、各小学校へ。
ヤギの入学式があちこちの小学校でおこなわれます。

動物との生活は、わからないことが起こることも多いものです。
相談室の存在はとてもありがたい!

【ヤギの相談室】
ヤギを飼っているとさまざまな問題にぶつかります。
そんな時は相談室に問い合わせてください。 
できるだけわかりやすく説明するつもりですが、
時には飼い主さんに厳しいことを言うかもしれません。 
ヤギと人が一緒に楽しく暮らしていくために、
ヤギの気持ちになってメエー語を理解しましょう。
相談先:今井 明夫 E-mail:a-imai@ruby.plala.or.jp Fax:0256-46-4707

子ヤギがいっぱい

2017年4月11日火曜日

今年も春がやってきました

2017年4月

今年も新学年度が始まり、「ヤギのいる学校」も
始動です。
ヤギ博士の今井さんからのメッセージです。



ヤギの学校の仲間たちへ
ようやく雪が解けて春の風が吹きわたってきます。
桜の花もほころび始めて子ヤギ誕生が続いています。
3年前の大病から回復して体調も戻ったので
ヤギの学校を続けることにしました。
周年飼育している里公小学校では
2月28日に大きな雄の子ヤギが生まれました。
富曽亀小学校では4月4日に先生方の見ている前で
雌の双子が無事に誕生し感動しました。
笹岡小学校のみるくと白根小学校のペコは
大きなおなかをしてもうすぐ分娩する予定です。
各学校では新入生を迎えて低学年担任の先生も交代があった
と思います。
今年もヤギ飼育を続けたいという要望が届いていますが、
まだ分娩が始まったばかりですから、
入学できる子ヤギの数と性別はまだ把握できませんが、
6月の中旬から下旬に入学できるように準備したいと思います。
子ヤギは生まれて7~10日で除角しています。
2~3週間で雄ヤギは去勢します。
メス、去勢のいずれかはこちらに任せてください。
5月10日に上越市教育委員会で、
7月26日に新潟県動物愛護センターで
ヤギ飼育の講習会がありますので、どちらかへ参加してください。
今井明夫:全国山羊ネットワーク代表
今井農業技術士事務所/今井農園



2017年3月24日金曜日

伊豆 修禅寺のヤギさんたち

2017年3月22日(水曜日)
伊豆の修善寺にて、
「修禅寺」吉野真常ご住職様をお訪ねしました。
ここは、およそ1200年前に弘法大師によって開かれました。
現在は、曹洞宗の禅寺です。




全国各地、海外からの観光客、湯治客で賑わっており、
お寺の数多くのお仕事、ご法事など、大変ご多忙の中、
応接室でご住職様からお話を伺い、貴重な資料も拝見いたしました。
また、本堂、お庭、座禅道場などをご案内くださいました。
お庭は、大正天皇が皇太子時代にご覧になり、
「東海一の庭」とお褒めになったそうです(非公開)。

その途中、どこからかヤギの鳴き声が・・・。
ご住職は、ヤギやウサギ、柴犬などを飼っているのです!

ご住職のサイン(真常)入り表札



応接室でお話を伺った時とは打って変わって、
「ヤギのお兄さん」?!という感じの第43世ご住職。
ブラッシングする姿もヤギたちへの愛情にあふれています。




エサにするお野菜を天日干し!



天地有情 〈山羊の誕生に思う〉

修禅寺住職 吉野真常

(修禅寺・寺報「指月」第60号 平成28年8月21日より抜粋)

今年(平成28年)4月19日、子山羊が三匹生まれました。
今回のお産は、いままでになく特別なものになりました。
この世に命を受けて誕生するということがどういうことなのか
はっきり気付かされたからです。
生まれ出て、自力で立ち、歩き、そして乳をみつける。
その間、人の赤ちゃんのような声で鳴き、
小さな尻尾を小刻みにさかんに振っているのです。
この世に命を受けたことを全身で喜んでいるかのように。
そして、母親山羊を含む天地がこの誕生を祝福しているように
感じたのです。
我々、いやすべての命が、この世に誕生することは、
喜びなのですね。
そしてすべてのもの・天地から祝福されているのですね。

4月21日。
修禅寺弘法忌のあと、その日は雨が降っていました。
子山羊たちが初めて経験する雨。
どうしているだろう。
母親と一緒に小さな小屋の中にいるのかと思いきや、
雨の中を小さな尻尾を振って走りまわっていました。
この世にあることを、本当に楽しんでいるかのように。

小生、この三匹の子山羊たちから生きるということの
原点を学ばせていただいたような気がします。

〈天地有情〉
我々人間は、山羊を含め、天地と心が通じ合うことができる
ような気がいたします。
もっと謙虚に、囚れ(とらわれ)が無くなった時にこそ。

山羊、草を食(は)んで山羊の如し。
これを佛と言う。          (住職の独り言)





吉野ご住職様をはじめ、修禅寺のみなさま、ありがとうございました。
修禅寺のホームページは、こちら。(←クリック)
ご参拝の時には、ぜひ寺山公園へ。宝物館も必見です!

2017年3月16日木曜日

今年も春が近づいてきました!

今井明夫さんからのご報告を掲載します。


出雲崎小学校を卒業したヤギの親子は
地元のお寺様に飼われていますが、
子供たちがヤギに会いに来てくれました。
海の見える丘でヤギと遊ぶ子供たち、もうすぐ梅や桜も咲きます。
2月22日に仙台へ行き、宮城教育大学で「小学校におけるヤギ飼育の
教育的成果」を話してきました。
また「ヤギネットワークみやぎ」が設立されました。
3月21日は弘前大学で、27日は神戸大学でヤギについて講演します。
ヤギの飼育体験を通した子供たちの心の成長は20年来の「ヤギの学校」
で確実に証明されています。
健康な限り、これからも支援を続けたいと思っています。
今井明夫:全国山羊ネットワーク代表

2017年3月13日月曜日

里山ホテルのヤギたち

2017年3月11日〜12日

「里山ホテル ときわ路」(茨城県常陸太田市)に滞在しました。

ここで思いがけず二匹のヤギに出会いました!





朝から、お仕事中です(草を食べています)。

ロビーには、「今日のヤギ」ニュース


ヤギのお部屋
 夜は、ここ「ヤギのお部屋」で過ごしていました。

「里山ホテル」は、常陸太田の市街から少し離れた高台にある宿泊施設です。
ずっと田んぼが広がる米どころ、自然に恵まれた素晴らしい環境です。
あのクリストとジャン=クロードによる「アンブレラ・プロジェクト」が
おこなわれたところでもあります。
1991年秋、田園に大きな青い傘が1300本以上、カリフォルニアと茨城を
つないだ壮大なプロジェクトはとても印象的でした。
水戸芸術館のホームページは、こちら(←クリック)。




里山ホテルには、ゆったりしたライブラリー・スペースもあります。
天井が高い吹き抜けになっていて、暖炉もあり、心地よい音楽がBGMです。


ライブラリーには、『ヤギと暮らす』(今井明夫さんの監修)があり、
その中で『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』(今井明夫・阿見みどり 著)も
紹介していただいています。旅先での嬉しい遭遇です!






チェックインの日は、ちょうど、東日本大震災の発生から6年目の3月11日。
『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』の第一部では、
中越沖地震の時に、小学校にいたヤギが小学校の体育館に避難してきた
ご高齢者や子どもたちを元気づけたようすも描かれています。
(p.24〜)

東日本大震災が発生した後、『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』を
被災地の子どもたちへ贈る活動もしました。
また、熊本地震の時には、今井明夫さんが熊本のヤギ仲間への支援も
おこないました。その時のようすは、こちら(←クリック)。


「里山ホテル ときわ路」では、様々な自然体験プロジェクトも
おこなわれています。
地元の食材を使った美味しいお料理(シェフは、もともとイタリア料理
が専門)と、地酒、地ビール「常盤野ネストビール」が楽しめます。
おもてなし心にあふれた素敵なところです。



「里山ホテル ときわ路」のホームページは、こちら(←クリック)。
キッズ・コーナー(子どもたち用の遊び場)もありますので、
ぜひヤギたちと会いに・・・。

『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』については、こちら(←クリック)。

2016年8月9日火曜日

ヤギミルクのソフトクリーム!

2016年8月5日(金曜日)

先日、恵比寿(東京都渋谷区)で、ヤギミルクのお店を発見しました。
早速、ヤギミルクのソフトクリームを食べました。
ヤギのミルクは、以前、今井農園で今井明夫さんにごちそうになったこと
があります。
かわいいヤギたちからの贈りもの。



すっきりした優しい味。後味もさっぱりしていてとても美味しかったです。

そのほか、ヤギのミルク、ヨーグルト、チーズなども販売しています。
奄美大島から直送しているそうです。






ヘルシーアイランドカフェ 恵比寿店
(お店の許可をいただいて撮影させていただきました)


ホームページは、こちら


2016年7月28日木曜日

広がる「いのちの輪」

小学校から幼稚園、そして、さらに広がる「つながるいのちの輪」。
今井明夫さんから嬉しいお知らせが届きました!



小学校、特別支援学校、幼稚園と広がってきたヤギとのかかわりが
今年はさらに、知的障がい者の作業所として「福祉農場建設」
の計画がスタートします
花や野菜を栽培し、ヤギを飼育して農場で生産物を直売したり、
場カフェをやったりすることが目標だそうです。

ヤギのいる幼稚園?!

今井明夫さんからのメールを紹介します。
これまで「ヤギのいる学校」の事例について報告してまいりましたが、
いよいよ幼稚園にもデビューです。
「ヤギのいる幼稚園」!



ヤギはよく人になつく動物なので、
小学校だけでなく幼稚園でも飼育ができます。
ただし、子供の身体に傷害を与えるリスクを避けることは必要です
除角は生まれてから10日目くらいまでに処置しないと再生するので、
私は自分の農園で生まれた子ヤギと仲間の子ヤギの除角を
毎年30頭以上しています。

大きくなった角を切断する場合は獣医さんから全身麻酔をかけてもらい、
糸鋸で切断したら、その部位を止血して軟膏で傷口を消毒し、
抗生物質を注射します。
これらの処置を飼育者において完全に行った個体なら導入してもよいでしょう。

私は子ヤギの幼児教育が大切だと思っています。
ヤギ飼育者によっては子ヤギを放任して母ヤギに任せっぱなしにしていますが、
常に人と会話しているヤギならば仲間として認識しますから子供に対しても
乱暴はしないようになります。
母ヤギが優しければ子ヤギも同じです。

白根小学校を卒業して出雲崎小学校へ入学した母子ヤギを訪ねましたが、
子供たちと本当に仲良しで、「ヤギの学校」の素晴らしさを実感しました。
3週間後の子供たちは、
「ヤギの目を見て優しく話す。
 ヤギのことを考えて自分のわがままをしない。
 ヤギの前でけんかをしない。」
という私との約束を守って、子供たちのなかにすでに協調性や相手を思う気持ち、
優しさが育っていました。

担任の先生が「ヤギのことをあれこれ教えずに子供たちに考えて貰い、
子供同士で話し合いをするように心がけています」というように
先生も教えることから育てることに姿勢が変わりました。

2016年7月23日土曜日

「学校におけるヤギ飼育の目的と健康管理」セミナーの開催

今井明夫さんが講師をされるセミナーのご案内です。

1 日 時:平成28727日(水) 10時から12
2 会 場:新潟県動物愛護センター(電話:0258-21-5501
      長岡市関原町1丁目2663-6(新潟県立歴史博物館の向かい)
3 セミナーの内容
   講習1:「ヤギの飼い方」講義と質疑応答
   講習2:「ヤギの扱い方、実技」実際に山羊を使った実習です
         体温測定、爪切り、薬を飲ませる、熱中症の対応、角焼き、去勢、
         発情の観察、妊娠中の管理、分娩の兆候と分娩時対応
   講師:今井 明夫先生(全国山羊ネットワーク代表)

   参考書:「ヤギと暮らす」(地球丸)

問い合わせ先
                                       新潟県動物愛護センター 担当:村越
                                             電話:0258-21-5501 FAX0258-21-5502
Emailmurakoshi.toshihiro@pref.niigata.lg.jp

2016年6月17日金曜日

やぎおじさん

2016年6月

戦後、日本救済のためにやってきたヤギたちの歴史を紹介します。

以下、2015年10月の「福祉新聞」から、引用します。

「水戸市の社会福祉法人「愛友園」(山口保雄理事長)の創立者は
アメリカ人宣教師のハーバート・ニコルソン(1892~1983)。
今年は、ニコルソンがサンフランシスコから船で日本を目指した
1915年10月からちょうど100年。


 ニコルソンは、「愛友園」を創立しただけではない。
戦後間もない日本の食糧難の時代、日本の子どもたちに乳を飲ませようと
アメリカからララ物資と一緒にヤギを運んできた〝やぎおじさん〟として
小学校の国語の教科書にも載った人。
また、第二次世界大戦中にアメリカで日系人が強制収容された際に、
日系人の権利を擁護、支援し続けた。日本に原爆が投下されると、
激しく抗議した。
戦後は、広島、長崎を訪問、市長らを訪ねて謝罪した人でもある。
筋金入りのクエーカー教徒だ。」

以上、引用おわり。

ニコルソンが宣教師として初めて日本に到着したのは、1915年11月。
戦前は、水戸でヤギと養鶏を中心とした酪農場の経営なども
おこなっていました。

以下は、『新渡戸稲造とララ物資』大津光男 著(新渡戸基金 発行
 2012年9月)のp.160からの抜粋です。
大津先生が、ニコルソンの著書また実際に本人から聞いた内容から
お書きになってます。

「戦前、自分が水戸で飼育した経験をいかし、山羊を送ることに決定。
早速、米国内で募金活動を開始、200頭の山羊を購入した。

(続く)

2016年5月12日木曜日

ヤギのいる高校

2016年5月11日(水曜日)

NHKニュースで、出雲農林高校でヤギの飼育を通じて、
「しつけ」に取り組み二人の高校生が紹介されていました。

「愛情をもって育ててトレーニングすれば、
 ヤギも人間と同じように親しみのある関係が作れる。
 たくさんの人にヤギについて知ってもらえるよう
 がんばっていこうと思う」

とコメントされていました。
「ヤギのいる学校」が、さらにもう一つ!

ヤギのいる高校

2016年5月11日(水曜日)

NHKニュースで、出雲農林高校でヤギの飼育を通じて、
「しつけ」に取り組み二人の高校生が紹介されていました。

「愛情をもって育ててトレーニングすれば、
 ヤギも人間と同じように親しみのある関係が作れる。
 たくさんの人にヤギについて知ってもらえるよう
 がんばっていこうと思う」

とコメントされていました。
「ヤギのいる学校」を、さらに知る機会になりました!

2016年4月28日木曜日

寄生虫にご用心

引き続き、今井明夫さんからのヤギ飼育に関する注意喚起を
掲載し、情報を共有させていただきます。

寄生虫による貧血は、
牧場のような野外でヤギを飼育しているところでは
いつでも警戒する必要があります。
たまたま私は塚原さんの論文を見つけて、貧血を疑ったのですが、
定期的な寄生虫検査や駆虫プログラムを
実施する必要があるかもしれません。
当家では4頭が分娩して8頭の子ヤギが生まれ、あと3頭分娩予定です。
昨日、見附市の農家で母ヤギが急死したので、
その子2頭を引き取って人手で哺乳しています。
死因は異物摂取で庭先で繋ぎ放牧していて
ビーニールや紙などを食べて消化管が閉塞してしまいました。
大事なヤギをちょっとした油断で事故死させてしまうのは、
もったいないことであり、注意して観察したいものです。
小学校からたくさんの貸出要望があったでしょうが、
入学時にはよく教えてやってください。
今井明夫

桜吹雪とヤギたち

ほんのちょっとした油断

今井明夫さんからの情報を掲載いたします。
悲しい事故を未然に防ぐことができますように、
願いを込めて・・・



見附市で体型がよくて泌乳能力の高いザーネン種を飼育していた人
ヤギが急死しました。
私は異物摂取を疑って聞き取りしましたが、
本人はそれはないと言うので
中央家畜保健衛生所で解剖してもらったところ、
長さ30㎝程のロープが、
胃と十二指腸の間に詰まって出てきました。

プラスチックの紐や袋、そして紙類はどこにでも転がっています。
いつ何を摂取するかもわからないのです。
大切なヤギを失ってから、
自分の不注意を悔やんでも取り返しがつかないことを
改めて認識しました。
 
見附で4月6日に生まれた双子は私のところに引き取って
1日4回ずつミルクを飲ませています。
現在、自家産8頭+2頭の子ヤギと成ヤギ♂1頭、♀8頭の大所帯です。
あと3頭分娩する予定ですが、どうなることやら心配です。
 
今井明夫
今井農園

熊本県の子どもたちに絵本を

熊本で発生した大きな地震。

絵本『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』の第一部では、
中越沖地震の際、小学校にいたヤギが、体育館に非難してきた
ご高齢者や子どもたちを元気づけたようすも描かれています
(p.24〜)

そして、2011年に起こった東日本大震災では、
絵本『ヤギのいる学校 つながるいのちの輪』を東北各地に
贈る活動もおこないました。

そして、今回も、今井明夫さんが、熊本のヤギ仲間への支援を
お決めになりました。

以下、今井明夫さんからのメールを掲載します。↓


熊本県の大地震は甚大な被害です。
熊本でヤギを飼っている友人たちと連絡を取って
支援の方法を考えています。
 
生活物資は多方面からの支援があると思いますから、
私は避難している子供たちに絵本を届けたいと思っています。

友人あてに「ヤギのいる学校」を50冊送っていただき、
請求書は私のほうにお願いします。
全国山羊ネットワークの会員とも支援方法を相談しておりますが、
子供たちに絵本や学用品を贈るのがよいのではないかと思います。
 
東北大震災の時は軽トラックにヤギをのせて、
福島県いわき市、仙台市などの避難所や児童館を慰問して回って
お年寄りや子供たちから大変喜んでもらい、
新潟県内に避難してきた人たちのところもヤギの慰問を続けました

 


今井農園のヤギたち

ヤギの先生、今井明夫さんより ↓

子ヤギの写真を送ります。
あと4頭が分娩する予定です。
今年も小学校のヤギ飼育希望が多くて
子ヤギの確保が困難な状況です。
遅く生まれた子ヤギは離乳できないので、
母子で入学させることを考えています。
今井明夫

2016年3月14日月曜日

出産の季節

春が待ち遠しい今日このごろです。
各地の「ヤギのいる学校」では、そろそろ出産の季節を迎えています。
分娩について、ヤギの先生・今井明夫さんからアドバイスが
届きました。

↓(以下、今井さんより)

分娩日は早まる可能性もあります

前足で床を掻いて座ろうとする。→粘液漏出→胎膜が出る
→破水(前肢と口先が見える)→強い陣痛が来る→
頭部が出るとあとは一気に出る。

胎児の口周りをタオルで拭き母ヤギになめさせる。
次の胎児が出始めると母ヤギはなめなくなるので、乾いたタオルで
拭いてやり、へその緒を消毒する。

母ヤギの乳頭を搾って泌乳を確認する。
乳が張りすぎていると母ヤギは痛がって飲ませないことがあるので
マッサージして初乳を搾ってやることが必要な場合もある。
子ヤギが立ち上がって吸乳するのを確認する。
自力吸乳が遅い場合は湯呑に初乳を搾って、注射器で子ヤギに
飲ませると元気になる。
単子の場合は片方の乳房しか飲まないことがあるので、もう一方を
搾ってやらないと張り過ぎてしまうから注意する。
3日目までの初乳で飲みきれない場合は、小さなビニール袋に入れ
冷凍しておき、子ヤギが下痢をしたときに解凍して飲ませる。

部屋の隅に裸電球(60W)を1mの高さにつりさげてやり、
子ヤギがこの下で暖まれるようにしてやる。

未熟児で自力吸乳できない時には人工哺乳してやるが、はじめのうちは
100~150ccを5~6回飲ませる必要がある。

後産がぶら下がっているときに無理に引き出さないこと。
後産が落ちたら拾って畑の隅に穴を掘って埋める。

分娩は大変なことですが、子供たちはこれを見ることで大きな感動
自分を生んでくれた親に心から感謝することでしょう。
日中のお産になったら、どなたかほかの先生にビデオ撮影してもらい、
保護者やほかの学年にも見てもらうようにしましょう。

今井明夫