2016年3月14日月曜日

出産の季節

春が待ち遠しい今日このごろです。
各地の「ヤギのいる学校」では、そろそろ出産の季節を迎えています。
分娩について、ヤギの先生・今井明夫さんからアドバイスが
届きました。

↓(以下、今井さんより)

分娩日は早まる可能性もあります

前足で床を掻いて座ろうとする。→粘液漏出→胎膜が出る
→破水(前肢と口先が見える)→強い陣痛が来る→
頭部が出るとあとは一気に出る。

胎児の口周りをタオルで拭き母ヤギになめさせる。
次の胎児が出始めると母ヤギはなめなくなるので、乾いたタオルで
拭いてやり、へその緒を消毒する。

母ヤギの乳頭を搾って泌乳を確認する。
乳が張りすぎていると母ヤギは痛がって飲ませないことがあるので
マッサージして初乳を搾ってやることが必要な場合もある。
子ヤギが立ち上がって吸乳するのを確認する。
自力吸乳が遅い場合は湯呑に初乳を搾って、注射器で子ヤギに
飲ませると元気になる。
単子の場合は片方の乳房しか飲まないことがあるので、もう一方を
搾ってやらないと張り過ぎてしまうから注意する。
3日目までの初乳で飲みきれない場合は、小さなビニール袋に入れ
冷凍しておき、子ヤギが下痢をしたときに解凍して飲ませる。

部屋の隅に裸電球(60W)を1mの高さにつりさげてやり、
子ヤギがこの下で暖まれるようにしてやる。

未熟児で自力吸乳できない時には人工哺乳してやるが、はじめのうちは
100~150ccを5~6回飲ませる必要がある。

後産がぶら下がっているときに無理に引き出さないこと。
後産が落ちたら拾って畑の隅に穴を掘って埋める。

分娩は大変なことですが、子供たちはこれを見ることで大きな感動
自分を生んでくれた親に心から感謝することでしょう。
日中のお産になったら、どなたかほかの先生にビデオ撮影してもらい、
保護者やほかの学年にも見てもらうようにしましょう。

今井明夫