2013年9月12日木曜日

ヤギ小屋の蚊対策

ヤギ小屋の蚊対策について ・・・今井明夫さんからのアドバイス

質問
・蚊がいるようで、当番をする子どもたちがよく刺されているのですが、
 ヤギさんはだいじょうぶなものでしょうか。
 何か蚊よけの対策が必要でしたら、教えてください。
・岩塩は、暑さがやわらいでも続けてあげた方がよいでしょうか。




蚊はどこでもたくさんいますが、私はヤギ舎に黄色いランプを一日
点灯しています。犬小屋用としてホームセンターで売っています。
蚊除けの首輪を獣医さんのところで購入することもできます。
蚊取り線香を使う場合は土間で蚊取り線香を点けて野菜用コンテナ
をかぶせてその上にブロックをのせて重石にします。

いずれにしても床が乾いていて蚊が寄りにくいことと、小屋の周囲
藪草を刈るなどすると蚊が少なくなります。

固型塩はいつでもなめられるようにしておいてください。



日除け


2013年5月1日水曜日

「ヤギのいる学校」の新年度

今年も春が巡り、「ヤギのいる学校」にも、ピカピカの一年生が
入学してきました。
今年度の一年生は、平成19年に起こった「中越沖地震」の年に生まれた子どもたち。

ヤギ博士、今井明夫さんも大忙しの春です。

以下、今井明夫さんから新潟の「ヤギのいる学校」へのメールを紹介します。



柏崎小学校でのヤギの飼育について昨年度に続いて応援します。
中越沖地震の時には比角小学校で飼育していた「しろ」が学校に
避難してきた人たちの大きな慰めとなりました。

昨年からT特別支援学校の「ヤギ授業」を続けていて、今年も先日
出張授業を行いました。
5月からは毎月1回の予定で今井農園において校外授業を行います
1・2学年の6名と3・4学年の5名を対象にヤギとのふれあいやヤギの
世話を通して自我の芽生えを助け、自他の理解と許容、そして協調
ができるように支援したいと思っています。

4月になって新潟県から「動物取扱業」の認可を得ました。
これによりヤギをふれあい動物として貸し出したり、今井農園で
ヤギとのふれあい体験をすることに法的な問題は生じません。

柏崎小卒2011は当農園で搾乳しています。柏崎小卒2012は去勢
子ヤギと一緒に阿賀野市の田中武さんにもらわれていきました。
柏崎小2011の雄の子ヤギ1頭は佐渡市の笈川さんに引き取られ
今年の秋から佐渡島内の繁殖を担う予定です。

子ヤギの入学の時期ですが、比角小学校と同じ日にしたいと思って
いますが、いかがでしょうか。

今井明夫
全国山羊ネットワーク代表


2013年2月24日日曜日

ヤギの出産と子どもたちの心の成長

ヤギを飼育する学校の皆さんへ
 冬の飼育は大変ですが、それがなかったら春の感動はありません。
いのちの誕生と子ヤギを育てる母親の愛情を学んだ子供たちの
心の成長は何事にも代えがたい教育的成果ではないでしょうか。
先生や保護者のご苦労があるからこそ、子供の成長が約束される
ものだと信じています。
初めてヤギを飼育する学校やどうしても冬越しできない条件の学校
は相談に応じますが、できるだけ冬越し飼育をお願いしています。

今井農園の今年の冬は10頭ものヤギをかかえて、2mの雪の中で
除雪と冬のエサの確保、そして5頭の分娩と大変な状況です。
夏だけのヤギ飼育希望に応えるには労力的にも経費的にも限界
を感じているので、お断りすることもあります。

今井 明夫


2013年2月21日木曜日

新しいいのちの誕生

今井農園の今井明夫さんから、ヤギの赤ちゃんの誕生についての諸注意を
いただきましたので、掲載させていただきます。
雪深い新潟で、新しいいのちが生まれているようです。

以下転載 ↓

【分娩の兆候】
腹部の下垂、乳房の膨れ、乳頭からの乳汁分泌、陰部の膨潤、
陰部からの粘液に注意して観察してください。
【分娩の用意】
敷料を交換してきれいなところで産ませます。
バケツ、お湯のポット(50℃程度のぬるま湯)、タオル3~4枚
イソジン(へその消毒)、湯呑(初乳を搾る)、注射器(初乳を
飲ませる)、カメラ(ビデオ撮影)、ケイタイ(連絡用)
【分娩】
第1次破水後30分以内に第一子が出てきます。
陣痛が強くなると前足で床を掻いて座る場所を見つけようとします
胎膜が陰部から出てその中に前足のつま先が見えれば正常です。
中には片足しか出なかったり、尻から出てくる場合がありますので
気を付けて見てください。
胎膜がやぶれて前足の上に子ヤギの口先が見えてから、長い時間
出ないようだと助産の必要があります。
近くの獣医さんに連絡するか、今井が行くようにします。
第一子が生まれたらすぐに口元を拭きとって母親になめさせますが
母親が陣痛に疲れて、元気がない時には乾いたタオルで子ヤギの
背中を拭いてやります。
第二子はほとんど無理なくすぐに生まれますが、第一子が難産の時
弱っていることもありますから注意して観察します。
第一子の誕生から第二子までに時間がかかった場合に、母ヤギが
授乳を始めて第二子をなめてくれない場合がありますので、よくみ
なめさせるようにしてください。
へその緒の消毒はイソジン液を小さな容器に入れてじゃぶじゃぶと
付けてください。
【初乳】
母ヤギの乳頭を親指と人差し指で搾って乳蝋を出してから、乳房を
マッサージして初乳の出ることを確認します。
子ヤギが元気であれば自分で乳首を探して飲み始めます。子ヤギが
尾を振って飲んでいれば大丈夫です。
元気のない子ヤギや母親が嫌がる時には初乳を湯呑に搾ってから
注射器で子ヤギの口に入れてやります。初乳を飲んで黒い胎便を
出さないと子ヤギは元気にならないので、確認が必要です。
【後産】
分娩後、半日くらいで後産が落ちるので拾い上げて畑に埋めます。
1日以上後産が落ちない時には獣医から処置してもらいます。
きれいな床に落ちた場合は母ヤギが食べても問題ないのですが、
できるだけ拾って処分しましょう。
【授乳】
母ヤギの乳房が硬かったり、乳量が不足したり、さまざまな授乳の
問題が起きた時には相談してください。

今井明夫(しただヤギの里 今井農園)

2013年2月18日月曜日

今井農園の子ヤギ誕生!


ヤギのなかまたちへ
白根小学校2011年度卒業のヤギが無事双子♂を分娩しました。
2月16日朝7時からの分娩は写真に撮ってあります。
子どもたちの学習に使ってください。
B1:最初の子ヤギの足が見えています。
B3:最初の子ヤギをなめながら2番目が出始めました。
B6:双子無事誕生です。
母ヤギの初乳を子ヤギたちが飲むのを確認しました。
へその緒をイソジンで消毒しました。
後産の落下を確認し取り出して処理しました。
甘酒に味噌を少し溶かしたものを母ヤギに飲ませました。
子ヤギの胎便排出を確認しました。
母ヤギの食欲が戻って乳がたくさん出るようになるまで人間の
赤ちゃんの粉ミルクを少し子ヤギに飲ませました。

2013年2月15日金曜日

今井明夫さん発行「2013ヤギニュースNo,1」


今井明夫さんからヤギニュースが発行されました。


ヤギのなかまたちへ
三条市楢山の今井農園はまだ雪の中、ヤギたちは元気です。
2月11日に当農園の1頭が双子を分娩しました。柏崎小学校で2011年に
飼育したヤギですが、雄の双子を産んでくれました。
白根小学校2011はもうすぐ分娩しそうで大きなおなかをしています。
柏崎小学校2012は妊娠しています。3月末ころの予定日でしょう。
芦ケ崎小学校2011は12月15日に種付けしたので5月15日が予定です。
雪がやんで晴れた日にはハウスの周囲で運動しています。
同じ日に新潟市ふれあい動物センターで飼育しているヤギにも双子
生まれました。母ヤギは富曾亀小学校2011です。
同センターにはもう1頭里公小学校2011がいるのですが、こちらの分娩は
3月初めごろと思います。
大町小2012(ゆうき)と新井北小→新津第三小の2頭とも大きくなりました。